山梨のワイナリー
山梨は日本ワインの中心地ですが、中でも県内に100軒近くあるワイナリーの7割が集中するのが勝沼や塩山で知られる甲州市、万力や牧丘で知られる山梨市、一宮や御坂で知られる笛吹市などの一帯の総称である峡東エリアです。日本ワイン発祥の地でもあるこのエリアには、御三家と呼ばれる勝沼醸造、中央葡萄酒、丸藤葡萄酒工業の老舗ワイナリーをはじめ、素晴らしいマスカット・ベーリーAで知られるダイヤモンド酒造、揺ぎ無い高品質と低価格を実現する機山洋酒工業、独自の世界観を表現するくらむぼんワインや旭洋酒など広く知られた生産者が集中しています。4大メーカーのうちメルシャン、サッポロ、マンズの3社が揃うのもこのエリアのみです。伝統産地の印象が強いですが、着実に世代交代も進んでおり内部からも変わろうとしているエリアです。逆に県西部は八ヶ岳や南アルプス山麓で、標高が高く冷涼な気候が特徴。近年の温暖化の影響か、この地区に畑やワイナリーを拓く峡東エリアの生産者が増えてきました。著名なワイナリーとしては、100年を超える歴史を持つサントリーの登美の丘ワイナリー、垣根仕立の甲州の成功で知られる中央葡萄酒のミサワワイナリー、カルト的人気を誇るボー・ペイサージュやミエ・イケノなどが挙げられます。新しい生産者も増加中で、このエリアが新しい山梨の震源地となりそうです。