抜栓、コルクから濃密な香り。
マコン・ヴィラージュと侮れませんね、これは期待！
色合いはかなり濃いめのゴールド(少しアンバー)。やや熟成しているようです。
香りは甘いバター、黄桃、パイナップル、ボンタン飴、りんご蜜。スイカズラ〜金木犀まで。
カラメル、ハニートーストのアクセントもあります。
口に含むとアタックに甘みがあり、完熟した強さと熟成由来の柔らかさとを両立しています。
酸味と果実味のバランスが素晴らしく、飲んだ瞬間美味しいです。
続いてナッツ、キャラメルの香ばしい香りが口いっぱいに広がります。
後味のワイルドな甘酸っぱさが、マコンの優しいイメージを覆していきます。
良い意味で洗練されていないところがまた味わい深く、実直で、
「どのランクであっても良いブドウを美味しいワインにする！」というポリシーが伝わってくるようです。
当たり前のようですが、そう感じさせてくれるワインは、やはり心に残りますね。

さて、今回こちらに合わせる1品目はゆで豚と豆苗のサラダ。
めんつゆとお酢、ごま油で簡単に味付け。
豚の脂とごま油をぐわーっと包み込む、ボリューム満点の果実味。
おっとりとした優しい口当たりでありながら、ポン酢的なインパクトをも与えてくれます。
そして2品目は、北海道産タラのバター醤油ソテー。
こんがり焼かれたタラと焦がしバターが、樽の風味にベストマッチ。
タラはシャルドネにとても合いますね。飲み込んだ後の風味の広がり方が異次元です。
タラのソテーは淡白で生臭くないのが良いけれど、単品で食べ続けると少しボヤッとしませんか？
そこにこのワインを合わせることで、タラの風味の輪郭をクッキリとさせてくれるのです。
鼻に抜ける香ばしさと、お魚の塩気。脂のりまでダイレクトに感じさせてくれます。

翌日以降だって、和も洋ももいけますよ。
グラタン、牡蠣のお料理。よく冷やしたら、南蛮漬けにも合いそうです。唐揚げや酢豚も良さそうですね。
ブルゴーニュの値上がりが激しい昨今。この価格帯で綺麗に熟成しているボリューミーなシャルドネをお探しでしたら、かなりおすすめです。
リッチ系のシュナンブランや、ヴィオニエがお好きな方にも、ぜひ試していただきたいです。