＜今月のスペシャルワイン＞

①フォラドーリ テロルデゴ・グラナート 2018

イタリア・トレンティーノ・アルト・アディジェ州・IGTヴィニェーティ・デッレ・ドロミティ /テロルデゴ100%

今月のスペシャルワインは、北イタリアを代表するワインの一つ、フォラドーリのグラナートです。トレンティーノの無名な地ブドウだったテロルデゴを、一躍世界のワイン愛好家に知らしめた偉大なワインであり、樹齢80年の最高のテロルデゴのみをブレンドしてつくられるフォラドーリのフラッグシップ。
造り手のフォラドーリは2002年からビオディナミを採用し、キメ細かな気配りでこのワインを高みに引き上げて来ました。近年は気候変動に対応しつつ、より軽やかでジューシーなつくりにシフトしています。偉大なワインの深みを持ちながら、この時期に相応しい瑞々しい果実の揺らぎも併せ持った1本。さらに、この企画で初の1本10,000円を超えるワインです。

＜週末のお楽しみワイン＞

②ジャン・ポール＆チャーリー・テヴネ レニエ・グラン・エ・グラニット 2021

フランス・ボジョレー地方・ACレニエ / ガメ100％

クリュ・ボジョレーの中で一番好きなアぺレーションは？と聞かれると、僕はフルーリーと答えます。その優れたバランスやキメ細かなエレガンスが素晴らしいと思うからです。次に好きなところは？と聞かれるとモルゴンとレニエで悩みます。果実味豊かで力強いモルゴンと、軽やかさとキメ細かさのレニエは、クリュ・ボジョレーにおけるガメの表現の対極という感じでどちらにも良さを感じるからです。
今回は悩んだ結果、季節を考えて軽やかなレニエを選びました。赤いイチゴ系の果実と甘い花のガメのチャーミングさを奥行きを持って表現しているように思います。マルセル・ラピエールやジャン・フォワヤールなどと一緒にボジョレーの躍進の立役者となったテヴネ一家のワインはガメって美味しいなあと心から感じさせてくれます。

③ラ・ジャラ プロセッコ ロゼ スプマンテ ミレジマ－ト ブリュット 2022

イタリア・ヴェネト州・DOCプロセッコ /グレーラ90％、ピノ・ネロ10％

3月となるとエリアにもよりますが、桜の開花のニュースも聞こえてきます。年々桜の開花も早まっていますし、ベタではありますが、この時期にロゼは1本あって良いと思います。
気温が緩んでくると美味しくなってく来るのが、伝統製法のコクのあるものよりも、シャルマ製法で果実のフレッシュさやフルーティさを表現するタイプ。その代表がプロセッコのロゼでしょう。イキイキとしたベリーやチェリーの風味とプロセッコならではの軽やかさを桜の下で是非お愉しみ下さい。

④ドメ－ヌ ・デ・コニェット ミュスカデ・セ－ヴル・エ・メ－ヌ キュヴェ・セレクション・デ・コニェット 2021

フランス・ロワール地方・ACミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ

3月はミュスカデの代名詞でもあるシュール・リーが終わる季節（法律上は3月1日まで、瓶詰めせずに滓と一緒に置く必要がある）。と言う事で、ミュスカデを選んでみました。
ミュスカデの素直な柑橘感は、季節を問わずに色々な料理と楽しめますが、春だとアサリと菜の花なんかと合わせて頂くととても美味しいと思います！