アルバリーニョの魅力や味わいを解説!
アルバリーニョの魅力や味わいを解説!

「海のワイン」と称されるおすすめの商品も紹介

「海のワイン」と称されるおすすめの商品も紹介

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Daichi Yoshikawa

アルバリーニョはスペインを代表する白ブドウ品種です。海のそばで栽培されることが多いことから「海のワイン」とも称されます。桃やアプリコットのようなフルーティーな香りに、海塩を思わせるミネラル感やさっぱりとした酸味が加わり、特に和食との相性が良いことから近年日本でも人気が急上昇中です。

この記事では、アルバリーニョに関する基礎知識や相性の良い料理、おすすめのワインをご紹介します。
アルバリーニョはスペインを代表する白ブドウ品種です。海のそばで栽培されることが多いことから「海のワイン」とも称されます。桃やアプリコットのようなフルーティーな香りに、海塩を思わせるミネラル感やさっぱりとした酸味が加わり、特に和食との相性が良いことから近年日本でも人気が急上昇中です。

この記事では、アルバリーニョに関する基礎知識や相性の良い料理、おすすめのワインをご紹介します。

アルバリーニョの魅力や味わいを解説!「海のワイン」と称されるおすすめの商品も紹介

「海のワイン」と称されるおすすめの商品も紹介
2024.12.23

1. アルバリーニョの基礎知識

アルバリーニョはスペイン北西部のガリシア地方やポルトガルのミーニョ地方で古くから栽培されてきたブドウ品種です。
イベリア半島を代表する白ブドウとして知られ、主に海沿いの地域で育まれるため、「海のワイン」という愛称が付けられました。その名の通り、フレッシュな酸味とミネラル感が特徴で、魚介料理にぴったりなワインとしても注目を集めています。

スペインを代表する白ブドウ品種

アルバリーニョという名前はブドウの品種を指すだけでなく、そのブドウから造られるワインそのものを表します。この品種は、スペインやポルトガルなどのイベリア半島北西部で特に愛され、翡翠色とも表現される緑色の小粒の果実が特徴です。房も小ぶりで、耐病性があり、水分が少なく乾燥した土壌を好みます。

アルバリーニョの実は果皮が厚いため、湿度の高い地域でも病害に強く、栽培しやすい品種です。これにより、雨の多いガリシア地方でも品質を保ちながら収穫され、豊かな香りと味わいを持つワインが生み出されています。

香りや味わい

アルバリーニョで造られるワインの香りは、桃やアプリコット、青リンゴ、白い花などフルーティーで華やかに仕上がることが多いです。ミネラル感が強く、爽やかな酸味が口の中を引き締め、フレッシュで飲みやすいのが特徴です。
近年は樽熟成させることで複雑な味わいを引き出す手法も採用され、芳醇さを備えたワインも登場しています。

このフルーティーな香りと酸味のバランスがアルバリーニョの持つ大きな魅力です。乾燥した土壌で育ったブドウは、さらに濃厚なミネラル感を生み出し、まさに「海を感じる」ワインとして幅広いシーンで楽しめます。

2. アルバリーニョの主要な産地

アルバリーニョの主要な産地

アルバリーニョの主要な産地は、スペインとポルトガルの大西洋沿岸エリアであるガリシア地方やミーニョ地方。また、日本やアメリカ、ウルグアイなどでも注目され、ワイン産地が増えています。以下でアルバリーニョの主要産地について解説していきます。

スペイン・ガリシア地方のリアス・バイシャス

スペイン北西部に位置するガリシア州のリアス・バイシャスは、スペインで最も優れた白ワインの産地とされるエリアです。「リアス」は入り江、「バイシャス」は南部を意味し、リアス式海岸の入り組んだ地形と海洋性気候が特徴です。年間降水量が多く湿度が高いため、リアス・バイシャスでは水はけの良い砂や花崗岩の土壌がブドウの栽培を支えています。

1980年代以降、醸造技術の向上によりアルバリーニョの品質が急激に向上し、今ではスペインを代表する白ワインとして知られています。

ポルトガル北部のミーニョ地方

ポルトガル北西部のミーニョ地方もアルバリーニョの一大産地です。ここで造られる白ワインは「ヴィーニョ・ヴェルデ(緑のワイン)」と呼ばれ、フレッシュで軽快な味わいが特徴です。

特にモンサオン・イ・メルガッツ地区では、アルバリーニョを主体に熟成に耐えうるボディ感のあるワインが生産されており、木樽を用いることで独特のコクが引き出されています。

日本の新潟ワインコースト

日本でも新潟県の「新潟ワインコースト」がアルバリーニョの産地として注目を集めています。
2005年に「カーブドッチ」というワイナリーが越前浜の砂丘地でアルバリーニョ栽培を始めたのがきっかけで、同地域には酸味とミネラルが豊富なワインが造られています。

日本海からの海風の影響で、キレのある酸と旨味を備えたワインが生まれ、魚介類とのペアリングに適したスタイルに仕上がっています。

ウルグアイ

ワインの新興産地としても知られるウルグアイでも、アルバリーニョは栽培されています。特にマルドナド県では、大西洋の影響を受けた気候がガリシア地方に似ており、アルバリーニョの生育に適しています。

栽培はまだ始まったばかりで、面積も小規模ですが、近年は高品質なワインを生み出しており、今後が期待される産地です。

3. アルバリーニョを使ったワインは「海のワイン」

アルバリーニョは海に近い地域で栽培されるため、その味わいには海の影響が色濃く現れます。特に塩味のようなミネラル感が感じられることから「海のワイン」とも呼ばれ、海産物と非常に相性が良いのが特徴です。

ガリシア地方やミーニョ地方のワインは、フレッシュな酸味とミネラル感があり、飲み心地が軽やかで、食事と合わせやすい点もポイントです。

4. アルバリーニョを使ったワインと相性の良い料理

アルバリーニョを使ったワインと相性の良い料理

「海のワイン」と称されるアルバリーニョは、魚介料理と合わせるのに最適です。冷たい前菜であるタコやエビ、帆立のカルパッチョ、白身魚やえびのグリル、天ぷらなど、日本の家庭料理や和食とも相性抜群。特に塩焼きや揚げ物などのシンプルな味付けの料理に良く合います。

アルバリーニョのミネラル感やキレのある酸味は、シーフードの風味を引き立て、相乗効果を生み出すため、魚介料理を楽しみたいときにはぴったりのワインです。

5. アルバリーニョを使ったおすすめワイン5選

アルバリーニョを使ったおすすめワインを5選に絞って紹介します。

神田葡萄園 アルバリーニョ・リースリング・リオン 2023

神田葡萄園 アルバリーニョ・リースリング・リオン 2023

岩手県の陸前高田で造られる辛口の白ワイン。岩手県産の珍しいリースリング・リオンとのブレンドでミネラル感あふれる爽やかな酸味があり、夏らしい味わいに仕上がっています。
白桃のような香りが豊かに感じられる軽快なワインです。

井上ワイナリー 山北 アルバリーニョ 2023

井上ワイナリー 山北 アルバリーニョ 2023

1855年から続く温州みかんの名産地、高知県香南市香我美町の山北地区で造られるアルバリーニョ。陽当たりの良さ、風通しの良さ、肥沃な土壌といった条件がブドウ栽培にも理想的な環境になっています。海を思わせるミネラル感あふれる爽やかな味わいが特徴の白ワインで、和食と合わせて楽しみたい一本です。

アンセルモ・メンデス クルチメンタ アルバリーニョ 2021

アンセルモ・メンデス クルチメンタ アルバリーニョ 2021

標高200メートルの北西斜面、石灰質土壌で育まれたアルバリーニョを使用したオレンジワイン。
果皮と一緒にじっくりと発酵させる製法で、アーモンドやヘーゼルナッツといったナッツ系の香りに、スパイスやドライアプリコットの複雑なアロマが層をなした奥深い仕上がりになっています。

アンセルモ・メンデス パーセラ・ウニカ アルバリーニョ 2020

アンセルモ・メンデス パーセラ・ウニカ アルバリーニョ 2020

ポルトガル北部のミーニョ地方でフレンチオーク樽400Lで発酵後、澱とともに9ヶ月間熟成させています。
野生の花やミネラルを思わせる成分と、グレープフルーツなどの柑橘類の香りが複雑に絡み合う一本です。ヘーゼルナッツやシナモンなどのスパイスに、樽由来のバニラやキャラメルのニュアンスも感じられます。
奥行きのあるアルバリーニョを飲みたい方におすすめです。

アンセルモ・メンデス テンポ アルバリーニョ 2017

アンセルモ・メンデス テンポ アルバリーニョ 2017

ポルトガル北部のミーニョ地方で造られる上質なオレンジワイン。深い金色、力強いカラメル香にオレンジピールとフローラルのニュアンスが感じられます。タンニン、ストラクチャー、酸が見事に調和しており、洗練された味わいのアルパリーニョを飲みたい方におすすめです。

6. まとめ

アルバリーニョはスペインのガリシア地方を原産とする白ブドウ品種で、桃や青リンゴの香りに爽やかな酸味とミネラル感を持つワインです。海のワインと称され、シーフードや和食との相性が良く、日本でも注目を集めています。
アルバリーニョをいろいろ試して海の香りと爽やかな酸味を堪能してみたい方はTHE CELLAR online storeをご覧ください。

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。

吉川 大智

JSA認定 ソムリエ

バーテンダー、ワインバーのマネージャーを経てワインのPRライターに。過去には40カ国200都市の酒場とワイナリーを訪問した経験あり。

こちらの記事もよく読まれています