ワイングラスの種類を徹底解説!
ワイングラスの種類を徹底解説!

特徴やそれぞれのおすすめワインも紹介!

特徴やそれぞれのおすすめワインも紹介!

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Ryo Takamatsu

ワイングラスの種類にはいろいろな形がありますが、これはブドウの品種やスタイルに応じてワインをより美味しく味わう事の出来るように造られていることをご存知でしょうか。使用するグラスによって、ワインの香り方・味わいは、大きく変化するのです。

本記事では、さまざまなワイングラスを種類別に紹介しながら、ワイングラスごとにおすすめのワインも紹介するので是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。
ワイングラスの種類にはいろいろな形がありますが、これはブドウの品種やスタイルに応じてワインをより美味しく味わう事の出来るように造られていることをご存知でしょうか。使用するグラスによって、ワインの香り方・味わいは、大きく変化するのです。

本記事では、さまざまなワイングラスを種類別に紹介しながら、ワイングラスごとにおすすめのワインも紹介するので是非、参考にしてみてはいかがでしょうか。

ワイングラスの種類を徹底解説!特徴やそれぞれのおすすめワインも紹介!

特徴やそれぞれのおすすめワインも紹介!
2024.10.25

1. ワイングラス各部位の名称

ワイングラス各部位の名称

まずはワイングラスの各部位の名称と役割を解説していきます。

プレート

プレートとはワイングラスをテーブルに置いた時に接する底の部分であり、ワイングラスが倒れないように支える役割を担っています。
別名「フット」と呼ばれることもあり、高額なワイングラスでは、ブランドロゴが表示されていることも多いです。

ステム

ステムとは、ワイングラスの持ち手となる部分で、ステムの役割はワインを飲み頃の温度に保つことです。
ステムを持つことでワインに直接体温が伝わらないため、ワインを最適な温度に保ちやすくなります。
ステムは「脚」とも呼ばれることから、ワイングラスを数える時には、1脚・2脚と数えます。

ボウル

ワインを注ぐときに溜まっていく部分をボウルと呼びます。
ボウルの形状によって、ワインの香りの広がり方が変わるため、香りの立ち方や味わいに大きく影響してきます。
特に、空気に触れることで、香りが際立ったり、味がまろやかになったりするワインの場合は、ボウルのサイズや、カーブの角度にこだわると良いです。

リム

ワイングラスの飲み口にあたるリムは、直接唇が触れる繊細な部分であり、リムが薄いほど、ワインを口に入れる際の違和感が軽減される傾向にあります。
高価なワイングラスほどリムが薄くなっているものが多いです。

2. ワイングラスの種類

ワイングラスの種類

ワイングラスにはさまざまな種類があります。
下記ではそれぞれの特徴や名称を紹介していきます。

ボルドー型(赤ワイン用)

名前の通り、フランス・ボルドー地方の古酒以外の赤ワインを飲むのに適したワイングラスです。
縦に長い卵型のボウルに、口元がややすぼまっている形状から、「チューリップ型」と呼ばれることもあります。また、上の方に溜まりやすい香りを嗅ぎ取りやすいのが特徴です。

リムが狭くなっていることで、グラスを傾けると、ワインをストレートに舌の奥へ運びやすく、そのため、渋みのあるワインも口全体に広がらず、まろやかに味わえます。
色味が濃く、タンニンが豊富なカベルネ・ソーヴィニヨンなどの赤ワインを楽しむ際に用いると良いグラスです。

ブルゴーニュ型(赤ワイン用)

フランス・ブルゴーニュ地方の赤ワインを飲むのに適したワイングラスです。 特にブルゴーニュのピノ・ノワールを飲むのに適しているため、別名「ピノ・ノワールグラス」とも呼ばれるこのグラスは風船のように広がった形状で、ワイングラスの中でも特に容量が大きいとされています。

この形状はワインが空気に触れる面積が多く、より芳醇な香りを引き出せます。
また、すぼまったリムが繊細な香りを閉じ込めるため、複雑な香りを持つ赤ワインを楽しむシーンで使ってほしいワイングラスです。

万能型(白ワイン用)

汎用性が非常に高く、初めてワイングラスを購入する方は迷ったらこちらです。
テイスティンググラスをそのまま大きくしたようなスタンダードなチューリップ型の形状をしており、試験などでも使用されるこのグラスは他のグラスとの比較対象としても面白いです。

万能と謳われるとおり、幅広いワインに対応できますが、酸のすっきりとした白ワインには特におすすめです。

モンラッシェ型(白ワイン用)

白ワインの産地であるモンラッシェの名を冠した、香りを堪能したい時に適したワイングラスです。
似たような形状をしているブルゴーニュ型に比べてリムが広く、ふっくらとしたボウルが特徴です。

樽のしっかり効いたシャルドネなどの品種を用いた白ワインの酸味を楽しむのに最適な形状なのでシャルドネ好きな方の多くが購入されます。

フルート型(スパークリングワイン用)

ワイングラスの中でも高さがあるため、スパークリングワインの美しい泡立ちを視覚的に楽しめます。
細長い形状から「フルートグラス」、「スパークリンググラス」や「シャンパングラス」とも呼ばれ、スマートな形状なので立食パーティーなどスペースが限られるシーンでも使いやすいグラスです。

表面積が狭いため、泡をキープしやすく、すっきりとしたスパークリングにおすすめです。
しかし、ワインの香りが広がりづらい形なので、熟成されたシャンパーニュのように複雑な香りを持つスパークリングワインの場合には不向きと言えます。

3. ワイングラスの種類別におすすめのワイン

下記ではワイングラスの種類に合わせておすすめのワインを紹介していきます。

ボルドー型:シャトー・フォングラーヴ ボルドー・ルージュ 2018

ボルドー型:シャトー・フォングラーヴ ボルドー・ルージュ 2018

名前の通り、ボルドー型のグラスにおすすめの赤ワインです。
メルロー主体のブレンドでミディアムボディ、きめ細やかなタンニンが特徴的です。
非常に親しみやすい飲み口で、手頃な価格であるため、赤ワインを飲み始める方にはおすすめです。

ブルゴーニュ型:ブシャール・ペール・エ・フィス ブルゴーニュ・コトー・デ・モワンヌ・ルージュ 2021

ブルゴーニュ型:ブシャール・ペール・エ・フィス ブルゴーニュ・コトー・デ・モワンヌ・ルージュ 2021

ラズベリーやチェリーなど、程よく熟した赤系果実の豊かな香りと、ほんのりとしたスパイシー感がブルゴーニュの入門として楽しめます。
すっきりとした酸味、また雑味がなく、穏やかなタンニンのミデイアムボディな仕上がりになっています。

ドメーヌとしてのブシャールは、コート・ドールに約130ha(うちグラン・クリュ12ha、プルミエ・クリュ74ha)におよぶ優れた畑を所有するコート・ドール最大のドメーヌですが、どのワインもブルゴーニュらしさをしっかりと表現されています。

万能型:マルキ・ド・ボーラン ソーヴィニヨン・ブラン 2022

万能型:マルキ・ド・ボーラン ソーヴィニヨン・ブラン 2022

万能型のグラスにおすすめの白ワインです。
キレのある辛口ワインで、フルーティーさがありながらも奥には青草やハーブの香りを感じられるシンプルですっきりとした味わいが特徴的です。

価格帯もお財布に優しく、前菜からメインなど幅広くペアリングできる、コストパフォーマンスの高い1本です。

モンラッシェ型:フランソワ・カリヨン ヴァン・ド・フランス キャップ・オ・シュッド シャルドネ 2021

モンラッシェ型:フランソワ・カリヨン ヴァン・ド・フランス キャップ・オ・シュッド シャルドネ 2021

モンラッシェ型のグラスにおすすめの白ワインです。
フランソワ・カリヨンは、ピュリニー・モンラッシェに拠点を置く、その地での歴史あるブドウ栽培農家の家系です。

この年は春の霜害で生産量不足になったため、南仏からシャルドネを購入し、醸造した特別なキュベです。
南仏のシャルドネらしい熟した洋ナシやアプリコットのようなしっかりとした果実に、ハチミツ漬けのナッツとブランデーを垂らしたような上品な香りが特徴的です。

フルート型:エヴィダンス by LVHB クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV

フルート型:エヴィダンス by LVHB クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV

フルート型のグラスにおすすめのスパークリングワインです。
シャンパーニュからわずか600mしか離れておらず、土壌もほぼ同じと言われています。
ミネラル豊富な土壌で育まれたフレッシュな果実味を味わえる一本です。

フルート型のワイングラスに注ぐことで、キメ細やかな泡立ちを一層美しく、ドサージュも8gなのですっきりとした味わいを楽しめます。

4. まとめ

本記事では、ワイングラスの種類や、グラスごとにおすすめのワインの紹介をしましたが、合わせるグラスが違うだけで、ワインの味わいが全く別のものに変化することもあります。
また、ワインに合ったグラスを選ぶことで、より一層香りや味わいを楽しめるので是非、同じワインを違うグラスで飲み比べてみてください。

お好みのワイングラスに適したワインをより深く知るためにも、下記のリンクから好みに合うものを探してみてはいかがでしょうか。

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高松 亨 氏

CMS認定 マスターソムリエ

オーストラリア・シドニー出身。当時24歳にして世界最難関とも呼ばれるマスターソムリエに最年少、日本人として初めて合格。現在は地域おこし協力隊として北海道・余市のドメーヌ・タカヒコにて研修中。

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