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「偉大なワイン」グランヴァンの魅力!代表的なシャトーやおすすめの商品を紹介

「偉大なワイン」グランヴァンの魅力!
「偉大なワイン」グランヴァンの魅力!

代表的なシャトーやおすすめの商品を紹介

代表的なシャトーやおすすめの商品を紹介

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Taku Iguro

「グランヴァン(Grand Vin)」とは、「偉大なワイン」を意味するフランス語でワインを飲まれる方は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
本記事ではグランヴァンの定義やいわゆるグランヴァンに挙げられる有名ワイナリーを紹介します。

おすすめのワインを3本紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。
「グランヴァン(Grand Vin)」とは、「偉大なワイン」を意味するフランス語でワインを飲まれる方は一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
本記事ではグランヴァンの定義やいわゆるグランヴァンに挙げられる有名ワイナリーを紹介します。

おすすめのワインを3本紹介しますのでぜひ最後までご覧ください。

「偉大なワイン」グランヴァンの魅力!代表的なシャトーやおすすめの商品を紹介

代表的なシャトーやおすすめの商品を紹介
2025.02.12

1. 「グランヴァン(Grand Vin)」の定義

「グランヴァン(Grand Vin)」の定義

「グランヴァン」は、ボルドーの5大シャトーやブルゴーニュのグラン・クリュといった高級なフランスワインに対して使われている用語です。
高級ワインしかグランヴァンを名乗れないのかというとそうではなく、実際のところ明確な定義や規定はなく、品質を問わずに生産者が自由に表記できます。
そのため、ボルドーでは1級シャトーに限らず幅広く「Grand Vin」の記載がされています。

世間に広く認められているグランヴァンは、1級など格式高いシャトーや、一定の品質を誇るワインが中心となります。
次の項目では、グランヴァンとして名高い主なシャトー(生産者)を紹介します。

2. 代表的なグランヴァン

グランヴァンとして認知されている多くはフランスのボルドーやブルゴーニュといった世界的な銘醸地で生産されています。
産地ごとに代表的なグランヴァンをご紹介します。

5大シャトーで造られるグランヴァン

フランスのボルドー地方の中でも特にメドックと呼ばれるエリアには「メドック格付け」が存在します。
全部で55のシャトーが1~5級で分類され、その中でも1級に格付けされている5つのシャトーが「5大シャトー」と呼ばれています。いわばボルドーワインのトップ5的な生産者です。

5大シャトーを詳しく見ていきましょう。

シャトー・ラフィット・ロートシルト

シャトー・ラフィット・ロートシルト

1つ目は5大シャトーの筆頭とも言われるシャトー・ラフィット・ロートシルトです。メドックの格付けが行われた当時も、高い価格で取引が行われた記録が残っています。
かつてルイ15世も味わったワインとして知られ、別名「王のワイン」とも言われます。

シャトー・マルゴー

シャトー・マルゴー

2つ目はシャトーマルゴー。パリ万博で行われた格付けの際にテイスティングで唯一満点評価を得ました。
5大シャトーの中でも女性的な味わいと評され「ワインの女王」とよばれることもあります。

その味わいから多くの著名人に愛され、イギリスの初代首相や文豪のヘミングウェイが特に知られています。

シャトー・ラトゥール

シャトー・ラトゥール

3つ目は「常に最高級、力強く、荘厳」で知られるシャトー・ラトゥールです。
5大シャトーの中で最も長期熟成に向いている男性的なワインと表現され、どのヴィンテージを味わってもシャトー・ラトゥールと即座に判別できるほどの強烈な個性を持っています。

多くのボルドーワインがプリムールと呼ばれる取引市場で販売されますが、それでは品質や飲み頃を考慮した際に満足できる水準に達しないと考えたためシャトー・ラトゥールは2012年以降撤退しています。
栽培から醸造、そして販売方法まで徹底的にこだわり抜いたシャトーです。

シャトー・オー・ブリオン

シャトー・オー・ブリオン

4つ目はメドック地区ではなくグラーヴ地区のシャトー・オー・ブリオンです。なぜメドックではないのに格付けに選ばれたかというと当時から圧倒的な知名度と人気があったため例外的に選出されました。

フランスだけでなく、ヨーロッパでもその評価は高く、ナポレオン戦争で敗れた際に開かれたウィーン会議の場ではシャトー・オー・ブリオンが振る舞われ、外交時に役立ったともいわれています。

オー・ブリオンはメルロのブレンド比率が高いことから他の5大シャトーに比べると口当たりが柔らかくエレガント、親しみやすい等若いヴィンテージでも楽しめます。もちろん熟成のポテンシャルも高いことから五大シャトーで“最も飲み頃の期間が長い”とも言われています。

シャトー・ムートン・ロートシルト

シャトー・ムートン・ロートシルト

5つ目は長い歴史の間変わることのなかったメドックの格付けの中で唯一、第1級に昇格したシャトー・ムートン・ロートシルトです。
ムートンのワインのスタイルは5大シャトーの中で特に明快で豪勢と評されます。また、毎年著名アーティストとのコラボレーションで描かれるワインのエチケットも注目度が高く、世界中のワインラヴァーを愉しませています。

ボルドー右岸を代表するグラン・ヴァン、シャトー・ペトリュス

ボルドー右岸を代表するグラン・ヴァン、シャトー・ペトリュス

左岸の象徴が先の5大シャトーであったのに対して右岸の筆頭はシャトー・ペトリュスが挙げられます。
所有する畑の面積はわずか11.4haほどで、「この世で最も丁寧に扱われる」と表現されるほど厳格で細やかなプロセスを経て造られています。
ワイン造りにかけるコストはもちろん、世界的な人気の高さから高額で取引されており1本100万円ほどの値段がつくことも珍しくありません。

世界最高峰とも評されるメルロ、一度は飲んでみたい憧れのワインと言えるでしょう。

ブルゴーニュで造られるグランヴァン

続いてフランスのブルゴーニュ地方で造られるグラン・ヴァンをご紹介します。

ロマネ・コンティ

ロマネ・コンティ

ブルゴーニュを代表するグラン・ヴァンであるロマネ・コンティ。畑の名前でもあり、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティというワイナリーの名前でもあります。
「ロマネ・コンティ」だけだと畑なのかワイナリーなのかややこしさはありますが、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティが造るワイン自体どれも銘醸畑で人気の高いものなのでグラン・ヴァンであることに疑いはありません。

特級畑のロマネ・コンティはわずか1.8haしかなく生産本数もわずかなもの。数百万の価格で取引されることも多く、今後もますます価格は上がると言われています。

モンラッシェ

モンラッシェ

恵まれた自然条件の中、白ワインの最高峰と名高いモンラッシェ グラン・クリュ。ブドウの栽培に適した気候条件と土壌を有しています。

畑はシャサーニュ・モンラッシェ村とピュリニー・モンラッシェ村にまたがっており、所有する畑の区画によってワインのキャラクターも異なるため同じモンラッシェでも生産者ごとの違いがみられます。
モンラッシェ グラン・クリュは高額かつ数も少ないのでエッセンスを感じたい方は村名格であるシャサーニュ・モンラッシェやピュリニー・モンラッシェのワインを試してみるのもおすすめです。

シャンベルタン

シャンベルタン

ナポレオンが愛したワインとして知られるシャンベルタン。ゆえに「王のワイン」とも呼ばれます。
鉄分が多く含まれ赤茶色の土壌が特徴的です。

シャンベルタンとつくグラン・クリュは全部で9つありそれぞれ異なる特徴がありますが、トップにいるのがシャンベルタンとクロ・ド・ベーズと言われています。
シャンベルタンのワインは芳醇で、力強さと品格を備えた複雑な要素を備えていると表現されます。長期熟成も可能で圧倒的なスケール感を感じる偉大なワインです。

3. THE CELLARおすすめのグランヴァン3選

最後におすすめのグランヴァンを3本紹介します。

シャトー・ラトゥール 2015

シャトー・ラトゥール 2015

5大シャトーの一つで特に力強く荘厳なスタイルで知られています。
著名ワイン評論家であるロバート・パーカー氏が「世界で最も凝縮感のある豊かで、フルボディなワインの1つ」と評価したことで有名です。
長期の熟成を経ることで一層開花するポテンシャルに満ちています。

ペロ・ミノ シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022

ペロ・ミノ シャンベルタン ヴィエイユ・ヴィーニュ 2022

4代続く生産者が手掛けるシャンベルタンのワインで年間生産量は約1000本ほど。
なだらかな斜面の中腹辺りに位置する風通しと陽当りの良い畑で、ブドウの樹齢は50年以上の古木です。

どちらかというとエレガントよりなタイプのシャンベルタンでフローラルなアロマが心地よく立ち上がります。

ドン・ペリニヨン 2013

ドン・ペリニヨン 2013

ワインを飲まれない方でもその名前を一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
シャンパーニュ造りの礎を築き、世界で最も有名なシャンパーニュ・メゾンとして知られています。

シャンパーニュは通常複数ヴィンテージのワインをブレンドして造られますが、ドン・ペリニヨンは単一年の良質なブドウのみを使用するこだわりを大切にしています。
18ヶ月以上の瓶熟成がシャンパンには求められますが、ドン・ペリニヨンでは最低8年という長期熟成を経てリリースされています。

4. まとめ

本記事ではグランヴァンの定義や、代表的なグランヴァンの特徴をご紹介しました。
ご紹介したおすすめの3本を始め様々なグランヴァンがありますのでワイン選びの参考になれば幸いです。
グランヴァンを始めとしたワインをお探しでしたらぜひTHE CELLAR online storeをご覧になってください。

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井黒 卓

ロオジエ ビバレッジ・ディレクター兼シェフソムリエ

2020年 第9回全日本最優秀ソムリエコンクール優勝
総合ワインコンサル TACTICAL WINE CONSULTANT代表
一般社団法人 日本ソムリエ協会 理事

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