ワインカクテルの魅力とは?
ワインカクテルの魅力とは?

簡単手軽でおしゃれに作れるレシピやおすすめワインも紹介

簡単手軽でおしゃれに作れるレシピやおすすめワインも紹介

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Tomohiro TAKAMARU

ワインを使ったカクテルワインには、さまざまな種類や魅力があります。
本記事では、ワインカクテルのメリットや、誰でも簡単に作れるレシピを紹介します。
ワインを使ったカクテルワインには、さまざまな種類や魅力があります。
本記事では、ワインカクテルのメリットや、誰でも簡単に作れるレシピを紹介します。

ワインカクテルの魅力とは?簡単手軽でおしゃれに作れるレシピやおすすめワインも紹介

簡単手軽でおしゃれに作れるレシピやおすすめワインも紹介
2024.08.19

1. ワインカクテルのメリット

ワインを使ったカクテルのレシピは世界的に幅広く存在します。果物やハーブ、リキュールを加えるとレシピの数だけでも無限大。
お酒が好きな方・苦手な方を問わず親しみやすい魅力があって、何より見た目も華やかな物が多いのも魅力の一つで楽しさが増す飲み物です。

ワインがさらに飲みやすくなる

ワインカクテルで一般的に使われる飲料としては果実原料のジュースが代表的です。心地よい甘みが加わることで口当たりも良く、飲みやすくなってワイン成分のタンニンなどが快適に感じられるようになります。炭酸で割ることも多いですが、炭酸で割ることで味わいに爽快感が加わり、すっきりとした印象になるので食前酒向きと言えます。

ワインは好きだけど、苦みや渋みが苦手という方には、まずはジュースや炭酸で割ったワインカクテルを召し上がって頂くと楽しさが広がると思います。
自分好みの味もアレンジ出来るので楽しさも増していきますね。

アルコール度数を調整できる

ワインの種類によって異なりますが、ワインのアルコール度数の平均は12%程度とされています。
リキュールやブランデーの中には50度を超える物もあるので、アルコール度数の高さから見るとワインは中程度くらいのアルコール度に位置します。
ただ、焼酎・ウィスキー・ブランデーなどは水や炭酸水で割ることが一般的な飲み物ですので、原材料と量によりますが実際に摂取されるアルコール度数は低くなります。従って、ワインのアルコール度数は他のお酒よりもやや高めと考えておくと良いですね。

日本人の文化で「まずはビール!」という方も多いですし、特に暑い季節に飲む1杯目のビールは本当に最高です。
ビールのアルコール度数の目安は5%程度の為、その倍以上のアルコール度数を持つワインはお酒が苦手で慣れてない方にはちょっと敬遠されてしまうかも知れませんが、飲み方次第でとても快適に感じるはずです。

まず、代表的な飲み方は炭酸やジュースで割る事です。
ワインに対して炭酸やジュースの量が多くなればなるほど、アルコール度数を下げる事が出来ますし、胃への負担が軽減出来ます。長時間続くレセプションパーティーなどでは最初にワインを使ったカクテルが多く振舞われるのはこういった理由があるからです。
酔いやすい方や、次の日に大切な仕事が控えているけど飲みたい場合などは、ワインベースのカクテルなどでアルコールを調整しながら楽しむと翌日を快適に迎えられるのではないでしょうか。

色合いや飾りなど視覚的にも楽しめる

ワインカクテルはアルコール度数を調整できること、自分流に飲みやすくアレンジすることが可能ですが、見た目が美しく、目で楽しませてくれるもの魅力の一つです。

ワインだと通常はワイングラスに入れて楽しむことが多いですが、ワインカクテルで使うグラスは様々で、ロックグラスやコリンズグラスなどを使って華やかさを演出する事が出来ます。ワインカクテルはその色合いやグラスに飾る素材を含めると、アート性も高く美しさを感じます。

パーティーなどでカラフルに装飾されたワインカクテルはイベントをより盛り上げてくれますし、ゲストの方も喜ばれますよね。

2. 赤ワインを使ったカクテル

赤ワインを使ったカクテル

イメージとして白ワインやスパークリングワインを使ったワインカクテルの方が多いと思われている方もいらっしゃると思いますが、白ワインを使ったカクテルよりも赤ワインベースの方が味わいに奥深さを与えてリッチな味わいを演出してくれます。

カリモーチョ

スペインで人気のカクテルが、赤ワインをコーラで割った『カリモーチョ』です。
ワインにたくさんのフルーツを加えて味を調える『サングリア』と同様に、スペインで愛されているカリモーチョ。町場のバールなどで必ずと言っていいほど提供されている、ポピュラーなワインカクテルです。

カリモーチョは単純に赤ワインとコーラを半分ずつ入れれば出来上がるワインカクテルなのですが、赤ワインの渋み成分が快適に抑えられて、そこにコーラの凝縮した甘みが加わりますのでちょっと甘さを感じるテイストに仕上がります。すっきりとした味わいよりも甘みを求められる方にはこのスタイルがおすすめですが、少しだけ快適さが欲しい場合は、レモンやライムジュースを加えると柑橘系のアロマが加わって口当たりが良くなります。
逆に赤ワインの量を多めにして、コーラの量を減らすと刺激的でスパイシーな味わいになるのでこれもまたおすすめの飲み方です。

キティ

赤ワインとジンジャエールで作る『キティ』は、ワインカクテルの中では代表的で馴染みが多い方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このカクテル名には諸説ありますが、『子猫』を意味する『Kitten』に由来する説が有力です。子猫が舐めるほど飲みやすいことからこの名が付けられたと言われています。

キティは赤ワインとジンジャエールを1: 1 で作るのがスタンダードレシピですが、ジンジャエールの爽快感を消さない為にもキティに使うベースの赤ワインは軽めの物が良いとされています。
ちょっと大人のキティカクテルを楽しみたい方は赤ワインと辛口のジンジャエールにライムジュースを絞って、最後に少量のショウガのペーストを加えて仕上げると何とも大人な味わいが楽しめるのでおすすめの飲み方です。

3. 白ワインを使ったカクテル

白ワインを使ったカクテル

やはりワインカクテルは何と言っても白ワインベース!という声が聞こえてしまうほど、ポピュラーでレシピも無限大にありますね。
タンニンの成分がない白ワインの方が赤ワインよりもカクテルに向いていて、爽快感や軽快な味わいを演出してくれます。

オペレーター

赤ワインとジンジャエールで作るワインカクテルが『キティ』だったのに対して、白ワインとジンジャエールで作るワインカクテルを『オペレーター』と言います。
時に、ホワイトキティと呼ぶ方もいらっしゃいますが、元々は航海士などのオペレーターが好きだったからという説も残されています。グラスに氷を入れて冷たく冷やした白ワインとジンジャエールを1 : 1 で割れば完成です。

キティ同様にカジュアルに楽しめるワインカクテルですが、オペレーターは仕上げにレモンジュースやレモンスライスを加える事で爽快感のある味わいへと変化します。
もし、手元にミントなどのハーブ類があればカクテルの中に入れても良いですし、ハーブの爽やかな香りがカクテルの雰囲気や味わいを引き上げてくれるのでおすすめです。

スプリッツァー

スプリッツァーもまた、ワインカクテルでは代表的なカクテルですね。
こちらは白ワインと炭酸水で作るオーストリア生まれのカクテルです。名前の由来は、『はじける』という意味を表すドイツ語の『シュプリッツェン(spritzen)』から来ていると言われています。

氷を入れたグラスに白ワインと炭酸を注ぐだけのシンプルなカクテルですが、すっきりとした軽快さを味わいたい場合に使うベースワインは甘口ではなく、しっかりとした酸味を持つ白ワインの方が良いです。白ワインの酸味が爽快感を生み出して飲みやすさもアップします。
仕上げにライムジュースを少しと、ライムスライスをグラスに入れると味わいも軽快になり、見た目も爽やかになります。

4. ロゼワインを使ったカクテル

ロゼワインを使ったカクテル

ワインカクテルにロゼワインを使うと、見た目もより華やかになります。
チャーミングでお洒落な印象を与える事間違いないです。

ロゼワインの『ロゼ』はフランス語でバラ色やピンク色を意味し、優美なワインカクテルを演出してくれます。

ロゼ・パンプルムース

世界的に見てもロゼワインは年々、消費量が上がっています。以前に比べて日常的に飲む場面も増え、フランス国内でも主力ワインになっています。
そんなロゼワインを使った代表的なカクテルが『ロゼ・パンプルムース(グレープフルーツ)』です。レシピは簡単でロゼワインとグレープフルーツを半量ずつグラス注ぎます。

使うグレープフルーツによって、味わいの変化が楽しめるのも特徴で、ホワイトグレープフルーツを使えば心地よい酸味と仄かな苦みを感じる食前酒になりますし、ルビーグレープフルーツを使えば、果実感がアップしてやや甘みを伴うカクテルに変貌します。

ホワイトもルビーも、グレープフルーツの苦みに対して甘みを足したいときはグレナデンシロップを加えると甘さ調整も出来ます。
冷やしたロゼのスパークリングワインを使ってもアレンジが可能なフランスで人気のワインカクテルです。

ワイン・クーラー

名前からして涼しげで夏をイメージさせるワインカクテルですが、実はカクテル言葉には『私を射止めて』という意味があるそうです。

ロゼワインとオレンジジュースで割ったカクテルですが、グラスの中にクラッシュアイスを詰めてからロゼワインとオレンジジュースを注ぐのが代表的なレシピです。
オレンジの果実味も感じられ、これだけも十分に美味しいのですが、仕上げにグレナデンシロップやコアントロー(オレンジリキュール)を加えるのもおすすめです。オレンジの風味が更に引き立ち、リッチな味わいになります。

5. スパークリングワインを使ったカクテル

スパークリングワインを使ったカクテル

王道のワインカクテルと言えば、やはりスパークリングワインを使ったものが有名です。
日本でも馴染みあるスパークリングワインカクテルがたくさんあります。

主に食前酒向きですが、お食事前に飲むと食欲増進にも繋がるワインカクテルです。

ミモザ

スパークリングワインのカクテルの中で最も人気があり、そして知名度も高いのが『ミモザ』です。

オレンジジュースとシャンパーニュで作るカクテルで、もともとはフランスの上流階級の間で『シャンパーニュ・ロランジュ』の名で親しまれていました。
グラスの中に入っているフレッシュオレンジの粒がミモザの花に似ている事で、広く世間に浸透していきました。

シャンパーニュベースのカクテルでさっぱりとしたものだと、オレンジジュースの代わりにグレープフルーツジュースを使った『ホワイトミモザ』がありますし、甘みのあるシャンパーニュカクテルだと桃のピュレを使った『ベリーニ』が有名です。

ミモザは一昔前のフランスで嗜まれていたのは事実ですが、以前シャンパーニュ地方の星付きレストランで『ミモザ』を頼んだところ、ソムリエから『シャンパーニュとオレンジジュースを混ぜるなんて!』と言われたことがあります…。
フランス国内で注文する場合は厳格なレストランではなく、カフェなどで頼んだ方が良いかもしれませんね。

ブラック・ベルベット

ブラック・ベルベットの歴史は古く、19世紀頃からヨーロッパで飲まれていた伝統的なカクテルです。元々は英国の黒ビール『スタウト』をシャンパーニュと同量で割って飲まれていました。

現在ではスタウトではなく黒ビール、また、シャンパーニュではなくスパークリングワインであれば良しとされており、気軽に飲まれています。苦みがある黒ビールとスパークリングワインが合うのかな?と思う方もいらっしゃると思いますが、この相反する2つのお酒が織りなす味わいは絶妙です。
黒ビールの香ばしさやカラメルのような甘味と心地よい苦み、スパークリングワインの繊細で爽やかなキレが合わさり、きめ細やかでコクのある味わいを演出してくれます。
大人のワインカクテルと言えますね。

6. ワインカクテルにおすすめのワイン3選

ワインカクテルのアレンジにもおすすめのワインを3本紹介します。
もちろん、そのまま飲んでも美味しいワインです!

アロイス・ヘレラー グリューナー・フェルトリーナー 2022

アロイス・ヘレラー グリューナー・フェルトリーナー 2022

オーストリアの老舗生産者が手掛けるワイン。
オーストリアで最もポピュラーなグリューナ・フェルトリーナーを用いていますが、青リンゴ、洋ナシや白桃など、
果実味豊かな印象で口当たりはスムーズで軽快な味わいが広がります。後半は樽由来の複雑性を伴うテイストです。

ベルクール ピノ・ノワール 2022

ベルクール ピノ・ノワール 2022

南仏ラングドック地方の海沿いで栽培されるピノ・ノワールを用いていますが、
日照量が長く完熟したピノ・ノワールというよりは、日中に海風を浴びるため適度な塩味をもったピノ・ノワールに仕上がります。
従って、凝縮感を伴いながらも心地よい酸味を感じるワインで少し冷やして飲むと酸味が更に快適に感じるワインです。

E.ギガル タヴェル ロゼ 2021

E.ギガル タヴェル ロゼ 2021

コート・デュ・ローヌ地方の超名門、ギガル社が手掛けるタヴェルロゼは非常に凝縮感にあふれるロゼワインです。
鮮やかなルビー色で赤い果実のジャムを連想させます。味わいもボリューム感に溢れており全体的に力強いロゼワイン。しっかりと冷やして楽しみたい1本です。

7. まとめ

いかがでしたでしょうか。ワインカクテルの魅力や、ベースとなるワインごとにおすすめのレシピをご紹介しました。
ワインカクテルを楽しみたい方におすすめのワインも紹介しています。
ワインカクテルを試してみるなら、THE CELLAR Onlinestoreからあなたにぴったりのワインを選んでみてください。

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。
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高丸智天

ガストロノミー “ジョエル・ロブション” シェフソムリエ

【経歴】
1977年 広島県生まれ。
ホテル・レストラン専門学校卒業後、千葉県のホテル内フレンチレストランで10間年勤務したのち
2008年 ガストロノミー “ジョエル・ロブション” 入社
2012年 同店 プルミエソムリエ就任
2016年 同店 シェフソムリエ就任
2023年 テタンジェ社よりシャンパーニュ騎士団 シュヴァリエ 叙任
現在に至る

ミシュランガイド17年連続三ツ星「ガストロノミー “ジョエル・ロブション”」シェフソムリエ。シャトーレストランにストックする3,000種類 25,000本のワインを熟知し、お客様に最適な1本を提案している。また、料理とワインのマリアージュには定評があり、多くの人から高い支持を得ている。

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