1. 赤ワインを料理に使う目的
赤ワインは、煮込みハンバーグやビーフシチュー、ボロネーゼなどの肉料理に欠かせない調味料のひとつです。特に、長時間煮込む料理やソース作りに使われることが多く、赤ワインに含まれるタンニンや酸が料理にさまざまな効果をもたらします。
赤ワインが料理に与える影響は大きく分けて以下3つです。
- 肉をやわらかくする:赤ワインに含まれるタンニンが、肉のたんぱく質を分解して柔らかく仕上げる効果があります。
- 肉独特の臭みを消す:赤ワインの豊かな風味が、肉の臭みを抑えます。
- コクや風味を与える:料理に深いコクと複雑な風味を加えます。
2. 料理用の赤ワインと飲む赤ワインの違い
料理用の赤ワインと飲むための赤ワインにはいくつかの違いがあります。料理用の赤ワインは、料理を美味しく仕上げるために成分が調整されていることが特徴です。たとえば、糖度や酸度が調整され、アルコール度数も高めに設定されています。
また、料理用の赤ワインには発酵調味料と果実酒の2種類があります。発酵調味料は料理用に特化して作られており、塩を加え飲めないように処理されているものもあります。通常飲む赤ワインは開栓後数日で風味が落ちますが、料理用赤ワインは冷蔵保存で数週間保存することができます。
3. 料理のときに赤ワインは代用できる?
牛肉の赤ワイン煮込みなど、赤ワインをたっぷり使う煮込み料理の場合は、代用は難しい
ですが、赤ワインを少量(目安として大さじ2くらいまで)使うレシピなら、代用できるものもあります。
赤ワインは白ワインで代用できる?
赤ワインと白ワインは原料となるブドウ品種や色、風味が異なるため、互いに代用は難しいです。
赤ワインに含まれるタンニンは肉の臭みを抑え、白ワインに含まれる有機酸は魚の臭みを抑える働きをするため、効果がそれぞれ違います。白ワインではなく、赤ワインと似た効果が期待できる代用品を使うのがおすすめです。
4. 赤ワインの代用品12選
赤ワインの代用品として使える材料は意外と多く、調味料やお酒、ジュースまで幅広いです。料理の目的に応じて、以下の代用品を選んでみてください。
ロゼワイン
ロゼワインは赤ワインと同じく黒ブドウを使って造られるため、風味が似ており代用品として優れています。タンニンの含有量は少ないですが、鶏肉や豚肉のトマトソース系料理に使うとあっさりとした仕上がりになります。
料理酒
料理酒は、ストックされていることが多いため、代用品として便利です。アルコールにより、肉を柔らかくし、コクを加える効果もありますが、風味は赤ワインとは異なるため、大量に使うのは避けましょう。
ブドウジュース
黒ブドウ100%のブドウジュースは、タンニンが豊富に含まれているため、赤ワインに近い効果を発揮します。特に肉を柔らかくするやコクを与える働きが期待でき、色も赤ワインと似ています。
クランベリージュース
クランベリージュースはタンニンを多く含むため、肉料理に使えます。ただし、酸味が強いため、煮込み料理などで大量に使う場合は避けましょう。
コーラ
コーラに含まれる炭酸水素ナトリウムが、肉を柔らかく仕上げます。コーラの色も赤ワインに似ているため、見た目や効果が近いです。調理前に肉を漬け込むことで、しっかり柔らかくなります。
バルサミコ酢
バルサミコ酢は、黒ブドウを煮詰めて木樽で熟成させた酢です。特に、深いコクと甘みがあるため、ソース作りに適しています。
黒酢
黒酢は玄米を発酵させたもので、赤ワインの代わりに使うと肉の臭みを消し、コクを与えることができます。
みりん
みりんはアルコール度数が高く、肉の臭みを取る効果があるため、少量であれば赤ワインの代用が可能です。ただし、甘みが強いので使う量には注意が必要です。
ビール
ビールには酵母や炭酸が含まれており、肉を柔らかくする働きがあります。赤ワインの代用品として、煮込み料理に使用できます。
ヨーグルト
ヨーグルトは肉の繊維をほぐし、柔らかくする効果があります。ヨーグルトを使うと肉が柔らかくなるとともに独特の風味が加わります。赤ワインとは風味は異なりますが、肉を柔らかくするという目的では代用が可能です。
玉ねぎ
玉ねぎに含まれる酵素が、肉のたんぱく質を分解し、やわらかくする効果があります。すりおろした玉ねぎに肉を漬け込むのがおすすめです。玉ねぎの風味はさまざまな料理に合わせやすいので、煮込み料理や、ソースに使うこともできます。
りんご
りんごにも肉を柔らかくする働きがあり、すりおろして漬け込むことで風味豊かな料理に仕上がります。味わいもフルーティに仕上がるので、豚肉との相性が特に良いです。
5. 赤ワインの代用品を使ったレシピを紹介
ここでは、赤ワインの代用品を使った簡単なレシピを紹介します。代用品を使うことで、赤ワインがなくても美味しい料理を作ることができます。
ビーフシチュー
赤ワインの代用品にブドウジュースを使ったビーフシチュー。ブドウジュースにはタンニンが含まれているため、赤ワインと似た効果が得られます。
<材料>4人分
- 牛もも肉 300g
- 玉ねぎ 1/2個
- じゃがいも 2個
- にんじん 1本
- ブドウジュース(100%) 200ml
- バター 大さじ1
- 水 200mml
- デミグラスソース 1缶
- ケチャップ 大さじ2
- ウスターソース 大さじ2
- 塩コショウ 適量
<作り方>
①玉ねぎは薄切り、牛もも肉、じゃがいも、にんじんは一口大に切る
②牛もも肉をバターで炒めて焼き目を付け、肉が炒まったら人参と玉ねぎも入れてしんなりするまで炒める
③水とブドウジュースを入れて、弱火で1時間煮込む
④じゃがいも、デミグラスソース缶、ケチャップ、ウスターソースを入れて20~30分煮込む
ミートソーススパゲッティ
赤ワインの代用品としてバルサミコ酢を使ったミートソースです。
<材料>4人分
<作り方>
①みじん切りにしたにんにくをオリーブオイルで炒める
②牛ミンチとみじん切りにしたにんじん、玉ねぎを炒める
③トマト(又はトマト缶)、コンソメ、砂糖を入れて弱火で10分煮込み、塩コショウで味を整えて、最後にバルサミコ酢を加えてひと煮立ちさせる
ローストビーフのソース
ローストビーフのソースで使う赤ワインを日本酒またはブドウジュースで代用したレシピです。
<材料>
<作り方>
①赤ワインを鍋に入れて焦げないように中火で煮立て、半量になるまで煮詰める
②①に★を加えて弱火にかけ、よく混ぜ合わせる
③火を止めてからバターを加える
6. 赤ワイン(代用品)を使った料理に合うワイン3選
赤ワインやその代用品を使った料理には、ワインとのペアリングが重要です。ここでは、赤ワインに代わるワインを使った料理に合う、おすすめの赤ワインを3本ご紹介します。
シャトー・フォングラーヴ ボルドー・ルージュ 2018
ミディアムボディの正統派ボルドーワイン。しっかりした骨格と濃厚なタンニンが、肉料理によく合います。自然農法リュット・レゾネで栽培された、平均樹齢30年のメルロー90%とカベルネ・フラン10%を使用しています。
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スタッフ
おすすめスタッフ
おすすめオーガニックワイン、赤ワインシャトー・フォングラーヴ ボルドー・ルージュ 2018
オーガニックワイン、赤ワインフランス/ボルドー通常価格1,738 円 (税込)通常価格単価 あたり750ml、メルロ他 750ml、メルロ他
ミディアムボディで親しみやすい飲み口
ベティッグ ヴィーノ・デ・プエブロ ピノ・ノワール 2023
ブルゴーニュ愛好家が好む、高品質なデイリーワイン。赤系果実の風味が料理を引き立てます。緻密で丸みのあるタンニンと滑らかな酸が、上品な印象を持つ赤ワインです。
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スタッフ
おすすめスタッフ
おすすめ赤ワインベティッグ ヴィーノ・デ・リージョン ピノ・ノワール 2023
赤ワインチリ/マジェコヴァレー通常価格3,850 円 (税込)通常価格単価 あたり残り1個
750ml、ピノ・ノワール、ミディアム 750ml、ピノ・ノワール、ミディアム
“真のブルゴーニュ愛好家に贈る”極上のデイリーワイン
ブシャール・ペール・エ・フィス ブルゴーニュ・コトー・デ・モワンヌ・ルージュ 2021
フランスブルゴーニュのピノ・ノワールらしい熟したチェリーやラズベリーの香りが豊かで、タンニンが穏やかなミディアムボディの赤ワインです。
7. まとめ
赤ワインがないときでも、ジュースや調味料、その他のお酒を使って美味しい料理を作ることができます。ただし、赤ワインを大量に使う煮込み料理には代用品は難しいので、少しずつ加えて味を調整しましょう。
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