シャルドネはどんなワイン?
シャルドネはどんなワイン?

特徴や魅力、一緒に楽しみたいおすすめの料理も紹介

特徴や魅力、一緒に楽しみたいおすすめの料理も紹介

THE CELLAR JOURNAL Jul.2023 --- writer : Ryo Takamatsu

白ワイン品種の1つ「シャルドネ」。シャルドネは世界的に広く栽培されており、流通量も多く、ワインに詳しくない方でも1度は耳にした事のある品種ではないでしょうか。土地や造りによって味わいが七変化するといわれるシャルドネは、カジュアルなものから超高級なものまで多様なスタイルのワインが造られます。産地や生産者の個性を理解することにより、好みのスタイルを楽しむことができる品種だと考えておりますので、皆様のワイン選びの参考になるよう、解説をしていきたいと思います。
白ワイン品種の1つ「シャルドネ」。シャルドネは世界的に広く栽培されており、流通量も多く、ワインに詳しくない方でも1度は耳にした事のある品種ではないでしょうか。土地や造りによって味わいが七変化するといわれるシャルドネは、カジュアルなものから超高級なものまで多様なスタイルのワインが造られます。産地や生産者の個性を理解することにより、好みのスタイルを楽しむことができる品種だと考えておりますので、皆様のワイン選びの参考になるよう、解説をしていきたいと思います。

シャルドネはどんなワイン?特徴や魅力、一緒に楽しみたいおすすめの料理も紹介

特徴や魅力、一緒に楽しみたいおすすめの料理も紹介
2024.06.07

1. シャルドネとは?

シャルドネは白ブドウの中でも特に知名度が高く、多くのワイン愛好家やソムリエに人気のある品種です。フランス、ブルゴーニュ地方南部、マコネー地区にあるシャルドネ村からとられたのが名前の由来と言われています。
シャルドネは、栽培が比較的容易で、さまざまな気候に適応するため、世界の主要なワイン産地のいたるところで見つけることができます。 栽培された場所や醸造技術がワインに特に反映されやすい、非常に繊細なブドウ品種とも言えます。

醸造方法も様々です。シャルドネはスパークリングワインにも多く使用されます。 スティルワインでも、木樽で熟成をするか、ステンレスタンクで熟成をするかの選択で風味が変わります。また、スキンコンタクトを行う所謂オレンジワイン等、多様な種類のワインが出来上がります。

生産地

上述したように、シャルドネは環境への適応力が高い品種の為、世界中で広く栽培されています。特に有名な生産地はフランス、カリフォリニア、そしてオーストラリアでしょう。近年は日本のシャルドネも注目されています。

■ フランス
モンラッシェ
シャルドネの聖地とも呼ばれているのがコート・ドール県、コート・ド・ボーヌのモンラッシェです。
特級畑に格付けされているこの畑から生み出されるワインは、その希少性などもあり一本100万円を超えることも多いです。白桃などの果実感にヘーゼルナッツやヨーグルトのようなまろやかさがあり、コクと酸味のバランスがとても心地よいワインが作られます。

シャブリ
スーパーからワイン専門店で幅広くエチケットを見るシャブリの品種もシャルドネです。 コート・ドールとシャンパーニュの中間に位置するこの産地から作られるワインは冷涼な気候と石灰質の土壌の影響もあり、ミネラル感とフレッシュな酸が特徴的なワインが多く、どの場面でも活躍できるワインです。

シャンパーニュ
白ブドウのみで作られたシャンパーニュは「ブラン・ド・ブラン」と呼ばれていますがその多くがシャルドネ100%で作られています。ブレンドされたものよりフレッシュ感や繊細さが特徴的なスタイルに仕上がります。

■ アメリカ
カリフォルニア
カリフォルニアといえばフルボディーで重厚感のあるシャルドネをイメージされる方も多いかもしれませんが、近年では冷涼なウェストソノマコーストから温和なロシアンリヴァーバレーまで幅広いスタイルが存在します。
イメージ通りのこってりしたシャルドネは内陸の温和なAVA(American Viticultural areas略・アメリカ政府承認ぶどう栽培地域)から作られることが多いです。反対に冷涼な海岸沿いのAVAはブルゴーニュに近い味わいのものが比較的多くなってきています。

■ オーストラリア
日本で最も有名なオーストラリア産の白ワインはシャルドネかもしれません。
こちらもスタイルは幅広く、しっかりとした骨格とトロピカル系の果実の溢れるフルボディなハンターバレー産のものから冷涼なタスマニア、ヤラヴァレーのブルゴーニュに近いスタイルなど産地によって様々です。

■ 日本
日本国内の栽培面積ヴィニフェラ種の№1はシャルドネです。北海道~九州まで幅広く栽培されています。
山梨や九州で作られるシャルドネは比較的酸味が穏やかで果実味もしっかりしており、長野の標高の高い産地や北海道では酸味が豊かな柑橘系の果実を中心としたすっきりな仕上がりのものが多くなっています。

香りや味わい

ブドウ自体は比較的ニュートラルなため、気候や土壌、醸造法などによって味わいが多種多様に変化します。
アロマは冷涼な産地では新鮮なリンゴ・柑橘系のスッキリとした香りから、温暖な産地では洋梨やパイナップルのようなトロピカルな香りまで幅広く表現できます。味わいは醸造や熟成方法によって、酸がスッキリとしたライトなものから、樽香のきいたリッチな味わいまで様々なスタイルがあります。

合う料理

白身魚や貝のほか、鶏肉・豚肉などの白い肉に合います。
繊細さのあるシャルドネは和食との相性も良く、お刺身やお寿司とのペアリングも楽しめます。樽香が効いたタイプの場合は、衣にパン粉を使ったフライや、鶏肉のクリーム煮込みなどの乳製品を使ったクリーミーなお料理もおすすめです。

シャルドネと他の品種の特徴を比較

シャルドネと他の品種の特徴を比較

ブドウ自体に個性がないシャルドネは生産地や醸造方法によって七変化する品種です。

作り方によって印象が全く変わる品種なので他の品種との比較が難しいのですが、特徴的なのは熟成するとナッツのような香りが出てくることです。
ソーヴィニヨン・ブランやリースリングのようなフレッシュさがあり、甲州の繊細さ、ピノ・グリのふくよかさの全てをバランスよく保つことのできる品種です。

3.おすすめのシャルドネ3選

ラヴィス トラディション シャルドネ 2021

ラヴィス トラディション シャルドネ 2021

トレンティーノ・アルト・アディジェ州の豊かな自然で育まれたシャルドネは、蜜のような甘い香りが魅力です。一口飲めば、冷涼感あふれる酸と豊かな果実味が広がり、キレがよく食前、食中にピッタリな白ワインです。高品質なワインを産み出す彼らシャルドネはガンベロ・ロッソ誌やルカ・マローニ・ワイン年鑑などで高い評価を得ています。

白ワイン
ラヴィス トラディション シャルドネ 2021

原産国 イタリア / トレンティーノアルトアディジェ
品種 シャルドネ

ペンフォールズ マックス シャルドネ 2022

ペンフォールズ マックス シャルドネ 2022

ペンフォールズの歴史を語る上で欠かせない、伝説のチーフワインメーカー、マックス・シューバート。彼への敬意を表して造られたこのシャルドネ。グラスに注ぐと、レモンやライムなどの柑橘系果実、黄桃、オーク、ナッツの豊かな香りが広がり、フレンチオークの余韻に綺麗な酸が相まって魅惑的なフィニッシュへ導きます。

白ワイン
ペンフォールズ マックス シャルドネ 2022

原産国 オーストラリア / サウス・オーストラリア州
品種 シャルドネ

信州たかやまワイナリー シャルドネ 2020

信州たかやまワイナリー シャルドネ 2020

長野県北部、高山村で育まれたシャルドネです。冷涼な気候が生んだ、エレガントな酸と豊かな果実味をお楽しみいただけます。綺麗な酸と果実感に樽由来の香りが混ざり合うワインは、今、国内外のワインコンクールで上位入賞するなど、注目度急上昇中です。

白ワイン
信州たかやまワイナリー シャルドネ 2020

原産国 日本 / 長野県
品種 シャルドネ
度数 12.5%

4.まとめ

産地も幅広く、製法によっても味わいが変わるのがシャルドネの面白さであり個性です。 シャブリやソノマコーストなど色々なスタイルのシャルドネを飲み比べてみるのも楽しいのではないでしょうか。 自分の好みのシャルドネを是非下記サイトで探してみてください。

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高松 亨 氏

CMS認定 マスターソムリエ

オーストラリア・シドニー出身。当時24歳にして世界最難関とも呼ばれるマスターソムリエに最年少、日本人として初めて合格。現在は地域おこし協力隊として北海道・余市のドメーヌ・タカヒコにて研修中。

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