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カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?
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カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?生産地ごとの味わいやおすすめワイン5選を紹介

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?生産地ごとの味わいやおすすめワイン5選を紹介

THE CELLAR JOURNAL Jul.2023 --- writer : Daichi Yoshikawa

ワインには数多くのブドウ品種がありますが、その中でも「カベルネ・ソーヴィニヨン」は特に人気のある赤ワイン用ブドウ品種として知られています。その味わいの深さと複雑なアロマ、そして幅広い料理との相性の良さから、多くのワイン愛好家に支持されています。

カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワインの代表的な品種の一つですが、どんな特徴があるのかわからない人も多いかと思います。本記事では、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴を詳しく解説し、他の品種との比較や、おすすめのカベルネ・ソーヴィニヨンを3本に厳選してご紹介します。
ワインには数多くのブドウ品種がありますが、その中でも「カベルネ・ソーヴィニヨン」は特に人気のある赤ワイン用ブドウ品種として知られています。その味わいの深さと複雑なアロマ、そして幅広い料理との相性の良さから、多くのワイン愛好家に支持されています。

カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワインの代表的な品種の一つですが、どんな特徴があるのかわからない人も多いかと思います。本記事では、カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴を詳しく解説し、他の品種との比較や、おすすめのカベルネ・ソーヴィニヨンを3本に厳選してご紹介します。

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?生産地ごとの味わいやおすすめワイン5選を紹介

カベルネ・ソーヴィニヨンの特徴とは?生産地ごとの味わいやおすすめワイン5選を紹介
2024.09.03

1. カベルネ・ソーヴィニヨンとは?

カベルネ・ソーヴィニヨンとは?

カベルネ・ソーヴィニヨンは赤ワイン用ブドウ品種の王者と呼ばれることもある代表的なブドウ品種です。カベルネ・ソーヴィニヨンならではの特徴や香り、味わいについて以下で詳しく紹介していきます。

特徴

カベルネ・ソーヴィニヨンの起源は諸説ありますが、フランスのボルドー地方が原産地と言われています。ブドウ自体の粒は小ぶりで分厚い皮と大きな種が特徴です。病気や害虫に対する耐性が強く、暖かい気候で水はけのよい土地であれば世界各国どこでも栽培できるというポテンシャルの高さから、世界で最も栽培されるブドウ品種になりました。
また、カベルネ・ソーヴィニヨンは「カベルネ・フラン」と「ソーヴィニヨン・ブラン」の交配によって生まれたブドウ品種です。そのため、それぞれの名前をとり、「カベルネ・ソーヴィニヨン」という名前がつきました。

香りや味わい

カベルネ・ソーヴィニヨンで造られるワインは、若いうちはピーマンやミントといった清涼感のある青々したアロマが出ることもありますが、熟成が進むに連れて黒果実の香りやスパイス、レザーの香りなどが出てきます。深いルビーの色調を持ち、味わいはフルボディで、しっかりとしたタンニンが感じられます。さらに樽や瓶内での熟成を経ることで複雑な味わいが生み出されます。

カベルネ・ソーヴィニヨンは小粒で皮が厚いため、皮や種由来のタンニンが豊富です。タンニンとはワインに含まれる天然の化合物で、特に赤ワインで感じられる成分です。口の中で渋みを感じさせ、引き締まったニュアンスを与える要素になります。
カシスやブルーベリーを思わせる濃厚な果実味が感じられ、しっかりした味わいに仕上がることが多いです。

2. カベルネ・ソーヴィニヨンの主な生産地と味わいの違い

カベルネ・ソーヴィニヨンの主な生産地と味わいの違い

カベルネ・ソーヴィニヨンは世界各地で栽培されていますが、なかでも主な生産地としてはフランス、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オーストラリアなどが挙げられます。カベルネ・ソーヴィニヨンは生産地によってアロマに大きく差が出るため、それぞれの国の香りや味わいの違いについて紹介していきます。

フランス

カベルネ・ソーヴィニヨンの原産地としても有名なのがフランスのボルドー地方。この地域は温暖な気候と適度な降雨量に恵まれ、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に最適な条件を備えています。特に「左岸」と呼ばれるメドックやグラーヴ、ポイヤックなどの地区では、引き締まった味わいで長期熟成が可能なワインが生産されています。

ボルドーのカベルネ・ソーヴィニヨンは、通常メルローやカベルネ・フランなど他のブドウ品種とブレンドされることが多く、これによって複雑で深みのある味わいが生まれます。これらのワインは、時間とともに味わいが開き、熟成によってさらに豊かな風味が引き出されるため、長期間の熟成に耐えるワインとして知られています。

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アメリカ

アメリカでは、カリフォルニア州がカベルネ・ソーヴィニヨンの主要な産地として広く知られています。カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンは果実味が豊かで、風味と香りが強く、個性的なワインが多いです。
特にナパ・バレーやソノマ・コーストなどの太平洋沿岸部では、濃いカシスの風味にオークの新樽による強い香辛料の香りが加わった、複雑で力強いワインが造られています。

カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンは、他のブドウ品種とブレンドせず、カベルネ・ソーヴィニヨン100%単体で造られることが多いです。また、アメリカの中でも冷涼な地域であるワシントン州やニューヨーク州でも、高品質なカベルネ・ソーヴィニヨンが生産されており、これらの地域ではよりエレガントでバランスの取れた味わいのワインが造られています。

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チリ

チリは、カベルネ・ソーヴィニヨンの栽培に非常に適した気候を持つ国です。温暖で乾燥した気候のため、ブドウは健全に育ち、熟成した黒系果実の香りにハーブの清涼感が加わった風味が特徴のワインが生まれます。
特にセントラル・ヴァレーが有名な産地で、ここで生産されるカベルネ・ソーヴィニヨンは、しっかりとした果実味とスパイシーなニュアンスが特徴です。

チリでは、アメリカと同様にカベルネ・ソーヴィニヨン100%で造られるワインが多く、純粋で力強い味わいが楽しめます。価格も比較的リーズナブルでありながら、非常に品質の高いワインが多いため、世界中のワイン愛好家から支持を集めています。

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アルゼンチン

アルゼンチンはチリの隣国で、より温暖で乾燥した地域が多いです。ここで生産されるカベルネ・ソーヴィニヨンは、さらに濃いスパイスのアロマが特徴で、力強い味わいを持っています。
特に高級なカベルネ・ソーヴィニヨンでは、熟成した黒果実の風味やオーク樽由来の香ばしい香りが感じられ、重厚感のあるワインが多いです。

アルゼンチンのカベルネ・ソーヴィニヨンは、肉料理との相性が非常に良く、特にアルゼンチンの名物であるグリルした赤身肉と合わせると、その真価を発揮します。

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オーストラリア

オーストラリアは温暖な気候に恵まれ、ブドウが熟しやすく、高品質なカベルネ・ソーヴィニヨンが生産される地域として知られています。特に南オーストラリアのクナワラは、カベルネ・ソーヴィニヨンの名産地として有名で、ここで生産されるワインは、濃い果実の風味と力強い味わい、ほどよい酸味が特徴です。

オーストラリアのカベルネ・ソーヴィニヨンは、比較的若いうちから楽しめるものが多く、飲みやすさと共に深みのある味わいを兼ね備えています。また、オーストラリア独自のテロワールがワインに独特の風味を与えており、他の産地とは一線を画す個性を持っています。

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3. カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理

カベルネ・ソーヴィニヨンに合う料理

カベルネ・ソーヴィニヨンは、その力強さと豊かな味わいから、赤身肉や熟成チーズとの相性が特に良いとされています。また、ハーブやスパイスを用いた料理とも合わせやすいです。重厚感のあるフルボディの飲み口なので、合わせる料理もボリューミーな料理が好まれます。

赤身肉のビステッカや牛肉の赤ワイン煮込み、ボロネーゼソースのトマトパスタ、豚肉のトマト煮込みなどと合わせるのがおすすめです。樽熟成を効かせたカベルネ・ソーヴィニヨンなら、樽の香りと合わせて燻製した肉や炭火で焼いたステーキなどとの相性が良いです。

4. カベルネ・ソーヴィニヨンと他のブドウ品種の特徴を比較

カベルネ・ソーヴィニヨンはフルボディで渋みがしっかりしているという特徴がありますが、他のブドウ品種とはどういった違いがあるのでしょうか。今回は赤ワイン用ブドウ品種で代表的な「メルロー」と「ピノ・ノワール」の特徴と比較してみましょう。

メルロー

メルローは、カベルネ・ソーヴィニヨンと同じくフランスのボルドー地方が原産地ですが、より味わいに丸みがあり、フルーツの風味が豊かで、タンニンはややソフトです。カベルネ・ソーヴィニヨンと比較すると、若いうちから飲むことが可能なワインが多いのも特徴です。タンニンがなめらかなので、比較的親しみやすい味わいに仕上がります。
フランスのボルドー他、カリフォルニアやスペイン、イタリアなど世界各国で栽培されています。飲み口はミディアムボディ〜フルボディです。

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ピノ・ノワール

ピノ・ノワールは、ブルゴーニュ地方を原産地とするブドウ品種で、デリケートで飲み口がエレガントなスタイルのワインが多いです。ラズベリーやレッドチェリーのようなフルーティーな赤果実の香りと、やや軽めのボディが特徴で、きのこ料理や鴨肉などとの相性が良いとされています。カベルネ・ソーヴィニヨンと比べると酸味があり、タンニンは少なめなライトボディです。ただ産地や生産年、生産者によって味わいも大きく変わります。
ピノ・ノワールは赤ワインだけでなく、シャンパーニュやロゼワインも造られています。

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品種 渋み 酸味 色調 ボディ
カベルネ・ソーヴィニヨン 強い やや弱い 濃い赤紫 フルボディ
メルロー 強い やや弱い 濃い赤紫 ミディアムボディ?フルボディ
ピノ・ノワール やや軽い やや強い 明るい赤 ライトボディ?ミディアムボディ

5. おすすめのカベルネ・ソーヴィニヨン5選

カベルネ・ソーヴィニヨンを楽しみたい方におすすめのワインを5本紹介します。

ベンド カベルネ・ソーヴィニヨン カリフォルニア 2021

ベンド カベルネ・ソーヴィニヨン カリフォルニア 2021

クローブやリコリスのようなスパイスを感じさせるアロマが特徴の赤ワイン。リッチな果実味があり、ステーキやコクのあるチーズ、ピザやトマト系のパスタと相性が良いです。注目すべきは1,500円以下で手に入れられるコスパの良さ。飲み口は渋みがしっかりと感じられつつも後味に甘みが残るので、デイリーに楽しめる赤ワインです。

原産国 アメリカ / カリフォルニア州
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン
度数 13%

スティムソン・エステート・セラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン 2019

スティムソン・エステート・セラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン 2019

カベルネ・ソーヴィニヨンを主体にメルロー、カベルネ・フランをブレンドしたアメリカ・ワシントン州の赤ワインです。赤系果実の香りに加えて、トースト、ナツメグなどのスパイスが感じられます。
値段が手頃でデイリーワインとしてもぴったりですし、肉料理全般に合わせられるため、BBQなどにもおすすめの一本です。

原産国 アメリカ / ワシントン州
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン, メルロ,カベルネ・フラン
度数 14.5%

シャトー・カマンサック 2019

シャトー・カマンサック 2019

AOCオー・メドックの格付け第5級のボルドー産赤ワインです。酸味は控えめで、ソフトなタンニンでまろやかな舌触りに仕上がっています。2016年ヴィンテージなので、今開けても楽しめますが、セラーで寝かせて手元においておき、特別な日に開けるのもおすすめです。
デミグラスのハンバーグやビーフシチューなど、日常よりも少し贅沢なメインディッシュと合わせるのがおすすめです。

原産国 フランス / ボルドー
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン, メルロ
度数 13.5%

アルバロ・パラシオス カミンス・デル・プリオラート 2021

アルバロ・パラシオス カミンス・デル・プリオラート 2021

カベルネ・ソーヴィニヨンに他4種のブドウ品種をブレンドした若いうちから楽しめる赤ワインです。スペイン・プリオラートでのワイン造りを復活させ、世界から注目された「四人組」の一人が設立したワイナリーの商品で、カシスをはじめとするベリー系果実にスパイスのニュアンスが加わり、複雑でパワフルな香りが特徴です。

原産国 スペイン / プリオラート
品種 ガルナッチャ, シラー, カベルネ・ソーヴィニヨン, メルロ, カリニャン
度数 14.5%

ル・ロゼ・ジスクール 2022

ル・ロゼ・ジスクール 2022

メドック格付け3級の人気シャトーであるジスクールの若木から造られたロゼワインです。果実味豊かな旨味とバランスの取れたタンニン、柑橘系の苦味や塩味も感じられます。オーナーが夏のバカンス用に仕込んだ自家用ワインだったとも言われており、夏にぴったりのワインです。

原産国 フランス / ボルドー
品種 カベルネ・ソーヴィニヨン
度数 12.5%

6. まとめ

カベルネ・ソーヴィニヨンはその力強いタンニンと深みのある味わいから、世界中のワイン愛好家に長く愛されてきたブドウ品種です。どっしりとして濃厚な風味が楽しめるカベルネ・ソーヴィニヨンは、食事とのペアリングを楽しむのにぴったりのワインです。

今回ご紹介したカベルネ・ソーヴィニヨンは、各々が生産地の個性とカベルネ・ソーヴィニヨンの特性を生かしたワインです。ぜひワイン選びの参考にしていただければ幸いです。カベルネ・ソーヴィニヨンのワイン選定に悩まれ、プロのおすすめを聞きたい場合はぜひカーヴ・ド・リラックスにいらしてください。経験豊富なスタッフが、最適なワイン選びのサポートをいたします。

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吉川 大智

JSA認定 ソムリエ

バーテンダー、ワインバーのマネージャーを経てワインのPRライターに。過去には40カ国200都市の酒場とワイナリーを訪問した経験あり。

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