TOP / 特集・読み物 / イタリアの黒ブドウ品種「バルベラ」とは?特徴や味わい、おすすめワインを紹介

TOP / 特集・読み物 /

イタリアの黒ブドウ品種「バルベラ」とは?特徴や味わい、おすすめワインを紹介

イタリアの黒ブドウ品種「バルベラ」とは?
イタリアの黒ブドウ品種「バルベラ」とは?

特徴や味わい、おすすめワインを紹介

特徴や味わい、おすすめワインを紹介

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Ryo Takamatsu

バルベラ(バルベーラ)とはイタリアのピエモンテ州を原産とする黒ブドウ品種であり、原産地とだけあって特にイタリア国内で愛されています。
本記事では、バルベラの特徴や産地、一緒に味わいたい料理に加えてバルベラを使ったおすすめのワインを紹介していきます。
まだバルベラ品種のワインを味わったことがない方やバルベラについて知識を深めたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。
バルベラ(バルベーラ)とはイタリアのピエモンテ州を原産とする黒ブドウ品種であり、原産地とだけあって特にイタリア国内で愛されています。
本記事では、バルベラの特徴や産地、一緒に味わいたい料理に加えてバルベラを使ったおすすめのワインを紹介していきます。
まだバルベラ品種のワインを味わったことがない方やバルベラについて知識を深めたいと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

イタリアの黒ブドウ品種「バルベラ」とは?特徴や味わい、おすすめワインを紹介

特徴や味わい、おすすめワインを紹介
2025.01.21

1. バルベラとは

バルベラはイタリア北西部にあるピエモンテ州原産の黒ブドウ品種で、同じく黒ブドウ品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンやピノ・ノワールなどと比べると知名度は低く、まだ味わったことがないという方も多いのではないでしょうか。

フルーティーで酸味がしっかりしていながら、比較的早熟で育てやすいことから広く栽培されています。
下記ではバルベラの特徴や味わい・香り、主な産地についてわかりやすく解説していきます。

特徴

バルベラは大きめの房に、小粒で濃い紫の果実をつけるブドウで高い酸味としっかりとした果実味が特徴的です。

暑さ、寒さの両方に比較的強いなど環境への適応力が高く、さまざまな土壌、産地特有の気候の中でも育ちやすいため、ピエモンテ州最大のブドウ品種であり、イタリア国内では黒ブドウ品種の栽培面積で第4位を誇っています。

バルベラから造られるワインは比較的安価なため、地元ではデイリーワインとして日常的に楽しまれています。

代表的な産地

代表的な産地

バルベラの主な産地は上記の通り、イタリアのピエモンテ州です。
そのほかイタリア国内では主にロンバルディア州やエミリア・ロマーニャ州で積極的に栽培されていますが、ピエモンテ州では特に高品質なものが多く、世界中で人気があります。

また、イタリア以外ではスロヴァキア、オーストラリア、アルゼンチン、カリフォルニア、南アフリカでも栽培されております。さまざまな産地のバルベラを飲み比べするのも面白いかと思います。

味わい・香り

バルベラは若い時はフレッシュでフルーティーな印象が強く、熟成するにつれてスパイシーさや樽の香りが出てきます。
チェリーなどの豊かな赤系の果実味、スミレなどのフローラルなニュアンスが感じられ、タンニンは控えめのため、渋味があまり得意でない方でも飲みやすい品種とされています。

オーク樽で熟成したものにはチョコレートなどの香りや濃厚さに加えてスパイスやバニラの風味を感じられるだけでなく、まろやかさを与えてくれます。

2. バルベラを使った有名ワイン

バルベラを使った有名なワインには「バルベラ・ダスティ」と「バルベラ・ダルバ」があるので下記ではそれぞれの特徴について解説します。

バルベラ・ダスティ

バルベラ・ダスティはイタリア最高格付けであるDOCGに指定されているバルベラに特化したワインであり、バルベラを90%以上用いて造られます。

DOC認定されているバルベラ・ダルバと比べると色が薄く果実味はやや控えめで、早いうちから飲めるものから長期熟成に耐えうるものまでさまざまなスタイルを楽しめるのも特徴の一つです。

バルベラ・ダルバ

バルベラ・ダルバはイタリアの格付けのDOCに指定されているバルベラを85%以上用いて造られる、バルベラ・ダスティよりもやや汎用性の高い規定になっています。

実際にはバローロやバルバレスコの生産者がテーブルワインとして造ることが多く、ハイクオリティなワインが多く、バルベラ・ダスティと比べて味わいがしっかりしています。
比較的フルーティーで早めに楽しめるスタイルのワインが多く、デイリーワインとしてぴったりです。

3. バルベラから造られたワインに合う料理

バルベラから造られたワインに合う料理

バルベラは土着品種なだけあり、やはり原産地であるイタリアのピエモンテ州の料理と相性が特に良いです。
中でも家庭的な赤身のお肉料理を中心としたメニューは相性抜群です。バルベラ・ダルバのようにしっかりとした味わいのスタイルには煮込みなど、味付けの濃いものがよく合います。

逆に軽いスタイルのバルベラには、ピエモンテ州の郷土料理「カルネ・クルード」(ピエモンテ牛の生肉を刻んでレモンや塩で味付けした、生肉のタルタル)が現地では好まれます。
そして、少し熟成したバルベラであれば、ピエモンテ州の名産である白トリュフとも相性がよく、リゾットやパスタの上に白トリュフをかけてバルベラワインとともに味わうのもおすすめです。

そのほか、若いバルベラはボロネーゼやラザニア、マルゲリータ、ハード、セミハードタイプのチーズ、軽めのバルベラはアンティパストやサラミなどといった前菜とも相性がよく汎用性の高いワインです。
樽熟成をした濃厚な飲み口のバルベラは料理もしっかりとした味わいの肉煮込み料理や鹿肉と合わせるのがベストです。

4. バルベラを使ったおすすめワイン3選

バルベラ品種に興味を持った方は是非、下記の中のバルベラから造られたワインを試してみてください。

アラルディカ ピエモンテ・バルベーラ 2022

アラルディカ ピエモンテ・バルベーラ 2022

12ヶ月のタンク熟成によってバランスのよい味わいが感じられ、フレッシュな果実味とバルベラらしい、美しい酸が特徴です。
また、1,000円台と安価なためバルベラから造られたワインを初めて飲む方も試しやすいのではないでしょうか。

カ・ヴィオラ バルベーラ・ダルバ・ブリケット 2020

カ・ヴィオラ バルベーラ・ダルバ・ブリケット 2020

約30のカンティーナ(ワイナリー)のコンサルタントを請け負う、偉大な醸造家ジュゼッペ・カヴィオラ氏が自ら経営をするカンティーナです。
バルベラらしい濃いフルーツの香りを感じられ、濃厚ながらもとても飲みやすく日常的に楽しめるスタイルのため、しっかりとしたバルベラを飲んでみたい方にはとてもおすすめです。

マーガン ブレイキング・グラウンド・バルベーラ 2022

マーガン ブレイキング・グラウンド・バルベーラ 2022

早摘みしたブドウを自然発酵し、フレンチオーク旧樽で6ヶ月熟成した後、無濾過で瓶詰めしたワインです。
若いうちから飲みやすく、バルベラのはっきりと鮮やかな酸味がジューシーな果実味とともに広がり、余韻に程よいタンニンが引き締めます。
オーストラリア、ニューサウスウェールズ州で生産されたバルベラワインのため、ピエモンテ州のバルベラワインと飲み比べて楽しんでも面白い一本です。

まとめ

バルベラはイタリアのピエモンテ州を原産地とする、やや強めの酸味に豊かな赤系の果実味と、柔らかなタンニンの味わいが特徴的な赤ワイン用ブドウ品種です。
THE CELLAR online storeでは、バルベラから造られたワインを複数取り扱っているので、ぜひイタリアの家庭料理や肉料理とのペアリングを楽しみながら味わってみてください。

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。また、まとめサイト等への引用を厳禁いたします。

高松 亨 氏

CMS認定 マスターソムリエ

オーストラリア・シドニー出身。当時24歳にして世界最難関とも呼ばれるマスターソムリエに最年少、日本人として初めて合格。現在は地域おこし協力隊として北海道・余市のドメーヌ・タカヒコにて研修中。

こちらの記事もよく読まれています