蝉の声が虫の音に変わり、陽射しも空気もすっかり秋の気配です。
ちょっと濃い目の赤が飲みたい気分になって・・・ロワールのカベルネ・フランにしてみました。
ラズベリーやブルーベリー、ドライアプリコットに黒胡椒のアクセント。
さらさらのタンニンに噛み応えを感じさせるジューシーで厚みのある果実味が「濃い目」な気分を満たしてくれます。
濃いぃんだけど重くないのは、ビターチョコを思わせる心地よい甘渋さと繊細さを演出する伸びのある酸のバランス。
低めの温度でも全く雑味が立たないのでそのキュっと引き締まったクリスピーさを楽しむも良し、温度が上がってくると栗の甘露煮を思わせるほっこり感がまた良い感じです。
虫の音を聞きながら、ゆっくりと味わいたい一本です。（2017年9月）