ワインの「フルボディ」とは?
ワインの「フルボディ」とは?

基礎知識や見分け方について分かりやすく解説!

基礎知識や見分け方について分かりやすく解説!

THE CELLAR JOURNAL --- writer : Daichi Yoshikawa

ワインを選ぶ際には、その味わいや風味を表す「ボディ」という基準があります。この「ボディ」は、ワインの重厚感や渋みを示す重要な指標であり、理解することでワイン選びの幅がグッと広がります。
本記事では、ワインの専門用語である「ボディ」、特に「フルボディ」について詳しく解説します。
ワインを選ぶ際には、その味わいや風味を表す「ボディ」という基準があります。この「ボディ」は、ワインの重厚感や渋みを示す重要な指標であり、理解することでワイン選びの幅がグッと広がります。
本記事では、ワインの専門用語である「ボディ」、特に「フルボディ」について詳しく解説します。

ワインの「フルボディ」とは?基礎知識や見分け方について分かりやすく解説!

基礎知識や見分け方について分かりやすく解説!
2024.07.23

1. ワインでよく聞く「ボディ」とは?

ワインに使われる「ボディ」という表現は、ワインが持つ味わいの「重厚感と渋み」を意味しています。ボディは、「ライトボディ」「ミディアムボディ」「フルボディ」の3段階に分けられ、それぞれが異なる味わいと特徴を持ちます。
ライトボディのワインは、フレッシュで軽やかな口当たりが特徴で、果実の風味を楽しめます。一方、フルボディのワインは味わいに重厚感があり、渋みや酸味が豊富で、深いコクが感じられます。ミディアムボディはその中間で、ライトボディの軽やかさとフルボディの重厚感をバランスよく併せ持ちます。

2. フルボディのワインとは

フルボディのワインは、タンニンを豊富に含み、しっかりとした重厚感と深いコクが味わえるワインです。これらのワインは、渋みや酸味が豊富で、アルコール度数も高いものが多く、なかにはアルコール度数が15%前後のワインもあります。
フルボディのワインは味わいだけでなく、見た目やの色調や香りにも重厚感があります。渋みが多く、香りや味のボリュームがたっぷりと感じられるため、しっかりとした飲みごたえや味わいを楽しみたい方におすすめです。また、タンニンが多い分、フルボディは保存状態が良ければ長期間の保存も可能になります。

タンニンについて詳しく知りたい方はこちら

フルボディ以外のワインとは

フルボディ以外には、ライトボディとミディアムボディのワインがあります。それぞれ以下に特徴をまとめます。

●ライトボディ:フレッシュで口当たりが軽く、フルーティな果実味を楽しむことができます。アルコール度数も比較的低く、見た目の色調も明るいものが多いです。渋みが少なく、軽やかな味わいを楽しみたい方におすすめです。
ライトボディのワインが造られる品種は、ガメイやマスカット・ベーリーA、ピノ・ノワールなどが挙げられます。

●ミディアムボディ:ライトボディとフルボディの中間で、渋みや重厚感のバランスが良く、料理にも合わせやすい特徴があります。色もライトボディよりやや濃いめで、濃すぎず飲みやすいワインを好む方に適しています。和洋中問わずさまざまな料理に合わせやすいのが特徴です。
ミディアムボディのワインが造られる品種は、メルロー、サンジョヴェーゼ、テンプラリーリョなどが挙げられます。

フルボディのワインとは

3. ボディを見分ける3つの基準

ボディにはライトボディ、ミディアムボディ、フルボディの3つの段階がありますが、どのような基準で見分けられるか気になる方も多いと思います。ボディの判別には、ワインの味わいやコクに影響を及ぼすいくつかの要素がポイントとなります。
以下にボディを判別する際の3つの基準を紹介します。

アルコール度数

アルコール度数は、ワインのコクを左右する重要な要素です。一般的に、アルコール度数が高くなるほどコクが強くなる傾向があり、これがボディを決める一つの要素となります。
フルボディのワインは、通常アルコール度数が高く、しっかりとした味わいが特徴です。色調がある程度濃いめだとしても、アルコール度数が低ければミディアムボディのワインの可能性があります。

ブドウ品種

ワインの原料となるブドウ品種も、ボディの判別に大きく関わります。ブドウに含まれる成分の一つである「タンニン」が、ワインのコクや渋さを決める要素となっているため、タンニンを多く含む品種を使うと、フルボディの味わいに仕上がりやすいです。
タンニンを多く含むブドウ品種は、「カベルネ・ソーヴィニヨン」や「シラー」、「メルロー」などが代表的です。

糖分

ワインに含まれる糖分は味わいにコクを与える重要な要素です。糖分が多いワインほどコクが増し、しっかりとした味わいになります。また、甘味を強く感じるワインは糖分が多く含まれているため、フルボディのワインに分類されることが多いです。

ボディを見分ける3つの基準

4. フルボディのワインに合う料理

フルボディのワインと相性の良い料理は、「脂っぽくてジューシーな料理」や「味付けの濃い料理」です。これらの料理は、フルボディのワインの重厚感と渋みを引き立て、より豊かな味わいを楽しむことができます。
たとえば豚の角煮、ビーフシチューといった肉の煮込み料理や、ラム肉や牛肉のステーキなどが挙げられます。これらの料理は、フルボディのワインの力強い味わいと絶妙にマッチします。ひき肉をたっぷり使ったボロネーゼパスタやラザニア、チーズとトマトソース、サラミなどで濃厚な味わいに仕上げたピザなども良いでしょう。

5. おすすめのフルボディワイン3選

ボディによるワイン選びのポイントを解説したところで、おすすめのフルボディワインを3本紹介します。

マッツェイ・フォンテルートリ・ フォンテルートリ・キャンティ・クラシコ(ハーフ) 2020

マッツェイ・フォンテルートリ・ フォンテルートリ・キャンティ・クラシコ(ハーフ) 2020

イタリア・トスカーナ州のサンジョヴェーゼを主体にブレンドした赤ワインで、果実味、酸味、渋みのバランスが取れたフルボディです。ダークベリーやスパイスの風味、凝縮感もあり滑らかな口当たりが特徴です。サーロインのビステッカとの相性は抜群です。

スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ ハンズ・オブ・タイム レッド・ブレンド 2019

スタッグス・リープ・ワイン・セラーズ ハンズ・オブ・タイム レッド・ブレンド 2019

スタッグス・リープはあの「パリスの審判」にも出品されたワインを造るカリフォルニアのワイナリーです。カベルネ・ソーヴィニヨン主体にメルローをブレンドし、しっかりした味わいながらも口当たりは非常になめらかに仕上がっています。
完熟した黒系果実のボリューム感とほのかに香るドライハーブのニュアンスがあり、力強くも柔らかなタンニンが心地良く、長い余韻をもたらします。牛肉のトマト煮や煮込みハンバーグ、デミグラスソースなどと相性が良いです。

ル・セー・ド・カロン・セギュール 2020

ル・セー・ド・カロン・セギュール 2020

フランス、ボルドーのメドック格付け3級のカロン・セギュールが造るサードラベル。果実味、タンニン、酸味のバランスの良さに加え、きめ細かなタンニンが印象的なワインです。
ハートをモチーフにしたラベルはギフトにもおすすめで、バレンタインやアニバーサリーなどのイベントでも人気のワインです。

6. まとめ

ワインを表現する「ボディ」とは、ワインが持つ味わいの「重厚感と渋さ」を表しています。ライトボディ・ミディアムボディ・フルボディの3段階に分かれており、フルボディに近づくほど、味わいがしっかりとしたコクの深いワインとなります。
ボディを分ける要素には、アルコール度数やブドウ品種、糖度など味わいのコクに影響を与えるものがあります。
ボディの違いを理解して、さまざまなワインを飲み比べてみたい方はTHE CELLAR online storeをぜひのぞいてみてください。

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吉川 大智

JSA認定 ソムリエ

バーテンダー、ワインバーのマネージャーを経てワインのPRライターに。過去には40カ国200都市の酒場とワイナリーを訪問した経験あり。